2022年8月9日最終更新
2018年7月12日から猿払に日本最大の淡水魚「イトウ」を釣りに行った経験から、これからイトウ釣りに行く方に参考になればと思って書きます。
僕も釣行前に調べるので苦労したので…。
尚、僕は2日半の釣行で4ヒット2バラシ2キャッチ。釣ったサイズは97cmと65cm。
*釣行自体は4泊5日ですが、97cmを釣った時点で目的を達成したので丸2日を残して納竿としました。
1. タックル
シーバスとほぼ同じで大丈夫です。
やる場所によっては強めのバスタックルでも大丈夫だとは思いますが、念のため、それ以外も持って行った方がいいとは思います。
1-1. ロッド
・小場所 5.3~8フィート
・大場所 7フィート~
よって、7~8フィート台のロッドが一本あればOKだと思います。
参考までに、僕はメインに8.5ft(モアザン8.5MLM)、サブに7.3ft(ツララのポルタメント)、予備のサーフ用に10.2ft(ネッサci4 1002MH)の構成で持って行きましたが、使ったのは8.5ftの一本のみでした。
飛行機での釣竿・ロッドの扱いについて
行きはJAL、帰りはAirDo(エア・ドゥ)でした。
空港の手荷物預けカウンターで
「釣竿なのですが、何か保護などして頂くことはできますか?」
と訊いたところ、緩衝材の付いた釣竿用のケースに入れてくれた。
明確に伝えないとそういう対応はしてくれなそうな雰囲気もありました。
JALでは「ケースの在庫があるか確認して来ますね」と係の方に言われたので、ない場合もあるのかもしれません!?
国内線でいえば、重量オーバーさえしなければ超過料金などは発生しない模様。
なお、僕はロッドケースはこれを使いました。
安くて、軽くて、長さの調節ができて、肩掛けもできるのお薦めです。
ロッドが中でぶつかり合わないように、しっかりロッド同士を固定して、周りはパッキンでカバーしました。
塩ビ管での自作もいいけど、頑丈な分、少し重いΣ(゚д゚lll)
- 2017-05-01
- 塩ビ管でロッドケースを自作約60センチのパックロッド2本を仕舞えるような、ちょうど良いサイズのロッドケースがないので、自作することにした。 ...
空港まで車の方はいいけど、そうでない人は少し重いかもしれません。
2021年8月13日追記
JALで長崎に渡航しましたが、行きも帰りも上記の箱には入れてもらえませんでした。
羽田空港で「箱に入れて頂くことはできますか?」と訊いたら、少し面倒くさそうな感じで、下の写真のような梱包はしてくれました。
※上述のケースと違って、ただの段ボールで、中にクッションなどはありません。
※行きも帰りも受付の女性はとても良いご対応でした。面倒くさそうな感じだったのは荷物を処理する男性です。
ちなみに、釣り竿(壊れやすい物)と伝えているのにも関わらず、下記写真のように、トランクケースの上(持ち手があるので非常に不安定)に置かれました。
置いた直後、一度落ちそうになったのにも関わらず、そのままでした。とても残念です…。
今回追記した主旨は「ケースに入れてもらえるから大丈夫と思わずに、自身でしっかり梱包しましょう。」となります。
※他にも釣り人(釣り竿を持った人)はいましたが、どのロッドケースも上述のケースには入っていませんでした。
1-2. リール
スピニングであれば(シマノの場合)2500~4000番。
参考までに、僕はメインに4000番(ツインパワーXD 4000XG)、サブにC3000番(ストラディック C3000HG)。使ったのは4000番のみでした。2500番でも十分だと思います。
川幅の狭い小場所なら、対岸ギリギリのキワを狙うため、ベイトの方が向いているかもしれませんが、スピニングでも全く問題なかったです。
1-3. ライン
PEラインであれば、1.2号 or 1.5号。
それ以下でも全然獲れると思いますが、イトウは絶滅危惧種。ラインブレイクはあってはならないので、太めのラインが良いと思います。
リスクを冒してまで、より細いラインを使う理由も特に見当たらないので・・・。
ナイロンでもフロロでもいいと思います。
ただ、どのラインにしても、遠征前にラインを新品に巻き直すくらいの配慮はあった方が良いと思います。
リーダーは30lbを使いました。
20lbでもいいとは思いますが、念のため30lbをお薦めします。
1-4. ルアー
実績ありのルアー
*キャッチした以外にも食うか食わないかというチェイスも確認しているので、どちらのルアーともイトウには効果的だと思います。
あまり小さいルアーだと丸飲みしてしまうリスクも高まるので、それなりの大きさがあった方が良いように思います。
その他おすすめのルアー
僕は、川で釣れない場合は海でもやるかもと考えていたため、サーフ系のルアーも持参していました。
ですので、ルアーの数は結構ありましたが、10投以上したのはほぼ上記に挙げたルアーのみでした。遠征あるあるですね。
猿払川のベイトはトゲウオ(トン魚)やドジョウなどなので、マッチザベイトでいくのなら、サイズは7~13cmくらいで、カラーは黒金や差し色としてオレンジなどが入ったものがベストだと思います。
↑トゲウオ
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
2. 装備・道具
続いて必要な装備・道具を見ていきます。
2-1. ウェーダー
ウェーダーは必須です。
湿原地帯なので川に近づくのも泥道を通りますし、藪漕ぎをすることを考えてもなくてはならない装備です。
2-2. タモ
これも必須なような気がしますが、大きいサイズでないとNGです。
最低でもタモ枠60cmは必要で、本来は全然もっと大きい方と思います。
現地で大きいタモを買って、帰りに笠井旅館にあげて、笠井旅館は宿泊者には無償で貸したらいいかもしれないですね。
2019年4月19日追記
「みんなの手で猿払のイトウを未来に残そう」イトウクラブより
イトウを水から上げないようにして頂きたいと思います。
もし イトウを掬えるサイズのネットが無い方は ホテルさるふつにて 無料でネットをレンタルして折りますので お気軽に声をかけて下さい。
足元の水深は浅い場合が多いので、川に入ってフィッシンググリップでのランディングでもいいのかもしれません。
*80cmオーバーの場合、フィッシンググリップで縦に持ち上げるのはNG。
*弱いフィッシンググリップだと逃げられるかも。
僕の場合、タモ入れに失敗してテンパってしまい、がむしゃらに抱っこランディングしてしまったけど…。きっと、、いや、多分良くない行為だと思います…。すみません。
3. 行き方・料金
一番近いのは稚内空港。ただ、便が少ないらしいです。
僕の場合
羽田空港から女満別空港に飛び、レンタカーで4時間30分ほど。
ちなみに、ふるさと納税で航空券は入手しました。
*お盆や年末年始などの繁忙期は使えない模様(3連休絡みでは使えました)。
ふるさと納税を利用したので詳しくは分かりませんが、75日以上前の先得割引適用で、行きは平日で13,000円程度で、帰りは3連休の最終日の遅い時間で36,000円だった模様。
*2018/8 追記
今年は往復航空券ではなく、航空券のクーポンになったようです。残念・・・。
旭川空港経由でも陸路は4時間程度で同じくらいのようです。
4. 宿
笠井旅館とライダースハウスやませを利用させてもらいました。
個室の素泊まり利用で、笠井旅館4,000円とライダースハウスやませ2,000円でした。
笠井旅館
笠井旅館に4泊したかったのですが、イトウ釣りのシーズンオフの7月なら予約は直前でも大丈夫だろうと思っていたら、3連休は満室で泊まれませんでした。
笠井旅館は建物こそ古いですが、全体的に清潔に保たれていて、値段を考えれば十分すぎる内容だと思います。玄関にウェーダーが掛けられるのも有難いです。
僕の場合、絶対に釣りたくて夕マヅメもやる予定だったので素泊まりにしましたが、単独での釣行なら夕食を皆さんと囲んで情報交換した方が楽しくて有意義かもしれません。
ライダースハウスやませ
やませはとにかく安いです。値段重視ならこちらでいいのかもしれません。
なんといっても2,000円なので満足値が値段を下回るということはないとは思います。ただ、2,000円なので・・・。
お風呂はないので道の駅まで行く必要がありますが、近いのでさほど不便はありません。
車中泊
季節によっては車中泊でいいのかもしれません。
道の駅にはトイレもお風呂もレストランもあるし、近くにはセイコーマートもあるので、環境は整っています。
そのため、ブログをみると車中泊の人も多いようです。
ただ、真夏でも信じられない寒さなので、心して臨んだ方が良いと思います。
その他
その他のホテル・旅館は下記を参考に。
http://www.vill.sarufutsu.hokkaido.jp/hotnews/detail/00000381.html
ある程度を求めるなら「ホテルさるふつ」で、立地なら「さるふつマリン(ポイントも近いし、セイコーマートが目の前)」か、「いこい家 はました」。
ただ、立地の差はさほど大きくはありません。
5. ポイント
河口・川
僕が竿を出したのは猿払川と猿骨川。
実際に行けば、どんなものか比較的すぐに把握できると思います。
ポイント探しがすごく大変!ということにはならないはずです。
河口付近でやるか上流でやるかは状況や好みによります。
河口でも釣れましたし、少し上流に行ったところでも釣れました。そこで80オーバーも掛けました(バラシましたけどね・・・)。
サーフ・海
サーフで狙うというのも有りのようです。
季節やタイミングによりますが、日の出から日の入りまで投げ倒せば、最低でも一匹は釣れる気がします。しかも川よりサイズは平均して大きいようです。
ただ、海イトウではなく、やっぱりイトウは川でなきゃという風潮もある模様です。各々の考え次第なので、私はどちらでも気にする必要はないとは思いますが。
*2022年8月9日追記
日の出から日の入りまで投げ倒せば、最低でも一匹は釣れる気がします。
ということでも無さそうです。
当たり年・時期次第ではそういうこともありそうですが、海が荒れることも多く、釣りができない / ゴミで釣りにならない / 普通に釣れない ことも多いようです。
6. その他
アワセ
大きいサイズになると口も硬くなるので、針がかりが甘くなりがちで、強烈なヘッドシェイクで外れることが多いようです。
追い合わせを入れるなど合わせをしっかりと入れることが、せっかく掛けた大物を逃さない重要なポイントに感じます。
*その際に瞬発的にラインに負荷が掛かるので、ラインは太めが良いと思います。
防寒
寒い、とにかく寒いです。
僕が釣行したのは7月12~16日。本州が記録的な猛暑にも関わらず、こっちは全く蚊帳の外で服を着込んでいないと寒くて仕方なかったです。
たまたま寒かったのかもしれませんが、本州では寝苦しくて眠れないときに、こちらではダウンを着たいくらいの寒さでした。
陽が当たっていれば、シャツ1枚でも暑いときもありました。ただ、デフォルトは寒いと思ってもらって間違いないはずです。
あと、結構天気予報がアテにならないです。降らないはずの雨が降ったり、曇り予報なのにすごく晴れたり。
夜釣り
夜の方が釣れるようですが、夜釣りは自粛要請が出ているようで、「日の出30分前~日の入り30分後」が釣り可能な時間のようです。
7. イトウのデータ
「イトウの会」のデータを一部抜粋して記載します。
詳しくは「イトウの会」のデータを参照してください。
イトウのサイズ
100cm | 90 | 80 | 70 | 60 | 50 | ≦40 |
3匹 | 26 | 100 | 223 | 331 | 399 | 1028 |
0% | 1% | 5% | 11% | 16% | 19% | 49% |
70cmくらいまでがアベレージサイズで、80cm超えてくると希少で立派なサイズになるようです。
月別
5月 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
285匹 | 523 | 342 | 287 | 334 | 172 | 137 |
14% | 25% | 16% | 14% | 16% | 8% | 7% |
釣行した回数に比例するので、6月は釣れるから釣行回数も多くなり、結果として差が広がった可能性も。
5~9月の期間であれば平均的に釣れる模様。
時間別
4時 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
41匹 | 158 | 209 | 221 | 227 | 211 | 199 | 139 |
2% | 7% | 10% | 10% | 11% | 10% | 9% | 7% |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
111 | 169 | 173 | 139 | 66 | 23 | 4 | 3 |
5% | 8% | 8% | 7% | 3% | 1% | 0% | 0% |
これも釣行のタイミングに比例します。季節によって朝夕のマズメの時間は変動しますし、11~12時は昼食のために比率が減っているだけな気もするので、日中でも普通に釣れ、1日を通じてそこまで大きな波は無さそうです。
イトウと天気
晴 | 曇 | 雨 | 霧 | 雪 |
968匹 | 978 | 139 | 11 | 14 |
46% | 46% | 7% | 1% | 1% |
晴れでも曇りでも釣果に影響は無さそうです。雨は雨自体の頻度が少なく、且つ、釣行にも行かないため、数が少ないと思われるので、天気は気にする必要は無さそうです。
8. 最後に
イトウは絶滅危惧種です。
猿払の大切な命・資源です。
殺すことが無いように最善の配慮をしてあげてください。
それでは、皆さまの釣行が良い結果になることを願ってます。
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